その壱 <湿度120%+エアコン地獄>

1999.3.18.

またあの湿気がやってきた。

さわやかな冬が終わり、また視界ゼロのどんよりした季節が戻ってきた。 うー、息をするのも苦しいくらい。洗濯物は3日干しても乾かないし、床は 湿ってスリッパで歩くと滑る。

それでも今年はまだ良いほうかもしれない。 去年はこの湿気のせいでなんと壁にカビが生えてしまったのだから。でもはじ めは壁に黴が生えているとは気付かず、「あれ、なんでこんな黒くなってる んだろう。わたし何か壁に付けたっけ?」と思っていたのである。

それで 普通にティッシュで「汚れ」を落とそうと拭き取り、ふとその「汚れ」をみて みると、深緑の黴色をしているではないか。「ちょっと、壁に黴が生えるの!」と驚いた。こんな目に付くところに堂々と生えているところをみると、 これはきっと他にも生えているはず、と思い、ベッドをずらすと、やっぱり そこにも生息していた。

幸いクローゼットの洋服には生えていなかったが 革靴にはうっすらと綿状の緑色の物体が膜をはっていた。おそろしるべし、 香港。

そういえば部屋から見える海を隔てて対岸の香港島が最近みえないな、と 思っていたが、その正体はこの湿度、スモッグにあったのだ。

香港では海の 見えるフラットが人気があるし、実際私もその眺望に惹かれて住んでみた ものの、実は山側のフラットに比べて水の目の前だから湿度が高い、という ことが判明した。 それにもかかわらず今もまた別の海に囲まれたフラットに住んでいるのだが 今のところ、黴の被害はまだ出ていない。

しかしまだ寒いのに湿度対策と して冷房と暖房を同時に入れるというエネルギーの浪費をせざるを得ない 状態にいる。

冷房と言えばここ香港では真冬の寒い(例えば気温が10度前後)の時でさえも バスの中は冷房ががんがんに効いているのである。「寒いよ~。こんなの馬鹿 げている」とコートを着、手袋を付けて防寒対策している私だが、この冷房を 一年中つけっぱなしにしているのも一つには湿度対策、それに「空気清浄」の 意味があると聞く。

そう、なぜか香港人は「エアコン」イコール「空気清浄器」 だと思っているのである。

日本でだったら「この部屋ちょっと空気がこもって いるんじゃない」というときにはまず窓を開けて空気換気、といくところだが 香港では「この部屋空気が悪い。エアコンつけよう」となるのだ。というわけで 今日も香港のまちではエアコンがフル回転しているのである。

付け加えておくと、 たま~に暖房が効いているバスも走っている。でもその基準は分からず。 というのも、この間はついていたかと思ったら、今度も同じくらい寒いのに 冷房になっているときがあるからである。